みやびはごく普通の商社に勤めているOLだ。今日も終電間際まで仕事に追われ、クタクタになりながら帰宅する。仕事続きでイライラしていたこともあったのだろう。道を闊歩していた集団と肩がぶつかり、絡まれることになる。こういう時に人々は無視や、心配そうに見つめるが手を出さずに通り過ぎる。自分から好んでトラブルに巻き込まれようという人物なんていない。そんな時颯爽と現れた男がいた。男は暴漢一人の手を掴んだかと思うとあっという間に投げ飛ばした。その勢いに集団は委縮してしまい、チンピラよろしく捨て台詞を吐きさっていった。みやびがあまりの光景にボーっとしていると、男は何も言わずに去ろうとする。彼女は気づいたら彼の手を掴んでいた。それからは何も覚えていなかった。気づいたときはホテルで朝を迎えていた。隣に彼の姿はもうない。激しい一夜だった。彼女が体験したどんな男よりも激しく、情熱的な夜だった。SEXに対して愛情がなければ感じられないと思っていた価値観が根本から覆った。もう一度彼に会いたい。彼に抱かれたい。それからというもの今まで2，3人だった彼女の経験人数は数十人にまで増える事になる。あの彼と同じ快楽を与えてくれるような出会いを求めるが、それは叶わぬまま経験だけが増えていく…。そんな中、彼女は再び彼と出会う。またも彼女は彼の腕を掴んでいた。今や、様々な男たちに開発され尽くした彼女だったが、彼との夜はあの夜のまま情熱的なものだった…絶頂後の微睡の中、彼が去ろうとするのに気が付いたみやびはあわてて、彼に縋り付いた。「あなたなしでは生きられない」そんなセリフが自然に出る自分に驚いた。彼は微笑み彼女の手を取ると、「じゃあもっと楽しいことしようか」と一枚の紙を取り出した。彼ならこれまで以上の快感を教えてくれる。そう思った彼女は契約書にサインをしていた。
